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2010年4月25日日曜日

企業がTwitterを導入するまで・運用後にやること

最近、Twitterを導入する企業が増えてきましたが、目的を達成することは難しいと思います。
ソーシャルメディアなので、予想外の出来事やフォロワーがなかなか増えないなど、運用してみて気付く事が多いはずです。
DELLがTwitterで3億売り上げた事例は特殊で、決して同じようにはいきません。

前提として、TwitterはSkypeやIMとは違い、オープン型のコミュニケーションツールです。
クローズ型とは違い、企業のア ピールとして有効ですが、逆に失言すると炎上などの可能性もありえます。

ここでは、そのようなリスクを少しでも減らすために、導入するまでに何が必要か、運用で必要なことなどを書いてみます。


[導入するまでにやること]
    1. Twitterを利用する目的を決める
    2. ソーシャルメディアポリシーを決める
    3. 運用・体制、教育(経験)を決める


[運用でやること]
    4. ROI、効果測定


1. Twitterを利用する目的を決める
まず、Twitterを利用して企業がなにをしていきたいのか、決める必要があります。
具体的には、以下の6パターンに分けられると思います。


コミュニケーションタイプ
お互いフォローすることにより、顧客とつながりをもつタイプです。
@によるリプライや、RT、DMなどでコミュニケーションします。

「顧客との関係性の強化」や「リアルタイムコミュニケーション」、「サイトへの誘導」などの効果が見込めます。
情報配信タイプ
企業が顧客をフォローしないタイプです。
ニュースリリースやブログなどを配信して、サイトへの流入を増やすことを目的とします。
キャンペーンタイプ
キャンペーンやクーポン情報を配信して、集客やクチコミの効果を計るタイプです。
フォロワー数が多くないと難しくなります。

企業では、メインアカウントとは別にサブアカウント(キャンペーン用のアカウント)として運用するほうがいいかもしれません。
サポートタイプ
企業ブランドに対して不満やクレーム対応を行うタイプです。
主にリプライが利用されます。

このタイプもメインアカウントとは別で運用したほうがいいでしょう。
bot タイプ
botと呼ばれるシステムが自動的にユーザとコミュニケーションするタイプです。
顧客がTwitterアカウントに対してつぶやくことにより、システムが適切な回答を行うことができます。

ただしUCC事件などもあり、導入する際には慎重にならないと炎上になりかねません。
導入前には、クレームや炎上対策のシミュレーションも必要になると思います。
その他タイプ
「マイクロブログ」や「広報・リクルーティング」、また「サービスマッシュアップ」などにも有効に利用できます。
大きく分けて6パターンでわけましたが、上記のような目的からまずはTwitterの利用目的を決めていきます。
また、「コミュニケーションタイプ」と「情報配信タイプ」などで組み合わせて利用してもいいと思います。

2. ソーシャルメディアポリシーを決める
ソーシャルメディアポリシーでお手本になっている「IBM Social Computing Guidelines」を参考に作成すればいいでしょう。
また最近では、NECが「ソーシャルメディアポリシー」を公開したことにより話題になりました。
ポリシーを作成するジェネレーターもあるので、参考にしながら作成するのもいいかもしれません。

Social Media Policy Generator

3. 運用体制、教育(経験)を決める
企業がTwitterを利用するということは、簡単に言うと担当者に企業ブランディングをまかされることと一緒に近いと思います。
そこまで言ってしまうと導入したくなくなりますが、しっかりとした運用体制と教育、社内調整を行えば導入しても対応は可能だと思います。

運用・体制
運用するうえで、以下問題の対策を企業でしっかりと決めることによって、リスク回避はできるはずです。
  • 夜中の対応や担当者が退職した場合
  • 担当者間でのつぶやき共有や情報連携
  • 社内承認、つぶやき承認など
  • 効果測定方法
  • クレーム、炎上などの対応方法
教育(経験)
企業でTwitterを導入するとはいえ、実際に運用するのは担当者なので、知識や経験に左右されるところは大きいです。
まずは個人で2ヶ月から半年は利用してみて、ユーザとのコミュニケーションを行ったり、フォロワー数を増やすポイントや、既に導入している企業の分析が必要です。

またTwitterの基本機能Twitterとマッシュアップしているサービスをどのように
利用していくかもポイントになるでしょう。
4. ROI、効果測定
個人とは違い、企業でTwitterを導入するため、ROI(投資利益率)を測ることは不可欠になる。
では、Twitterでどのように効果測定を行っていけばいいのか?
目的によって算出方法が違ってくるので、以下を参考に効果測定を行ってみてはどうでしょうか。
コミュニケーション、情報配信タイプ

投資:フォロワー獲得の広告宣伝費+運用人件費
効果:サイト流入数またはコンバージョン数

Twitterへ情報を配信し、どのくらいサイトへ流入したかを効果測定します。
注意点としては、twitter.comサイトからの流入だけであればGoogle Analyticsでリファラなどの計測できますが、ほとんどのユーザはHootSuitやTweetDeckなどのTwitterクライントを利用しているため、正確な数値を算出することはできません。

実際にtwitter.comサイトを利用しているユーザは20%前後しかいません。
具体的には、情報を配信する際にURLから計測できるbit.lyなどを利用するといいでしょう。
またURLを生成するときにパラメータを付与しておき、利用目的によって分けることにより、さらに詳細に計測が行えます。
キャンペーンタイプ

投資:フォロワー獲得の広告宣伝費+運用人件費
効果:販売商品の粗利益

Twitterから商品を購入する・販促に結びつく効果測定です。
また効果的にキャンペーンを行うには、以下のことなど決める必要があります。
  • キャンペーンの対象商品を決める
  • どのくらい値下げすれば効果があるか検討する
  • 運用後のどのタイミングでキャンペーンするか決める
  • どのくらいの期間実施するか決める
  • キャンペーン情報配信の時間帯など
サポートタイプ

投資:フォロワー獲得の広告宣伝費+運用人件費
効果:販売機会の損失、CS・ブランドイメージ調査からの期間効果を継続的に分析

サポートタイプは数値化が難しいのと、つぶやきの分析が必要なため、効果測定が一番難しいと思います。
サポートでどこまで対応するかの基準を決めて慎重に対応する必要があります。

運用では、Twitterで有償から無償まで、効果測定するための様々なツールが公開されていますので、導入を検討してみるのもいいと思います。

長文になってしまいましたが、基本的な導入までの流れと運用方法について書かさせていただきました。
ぜひ参考にしていただければと思います。

Twitter on kenjiro (@kenjiro)

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